2008年 04月 25日
ロイヤルバレエ「トリプルビル」 |
ギシギシと重いからだを引きずってロンドンへ出かけ、ロイヤルバレエのトリプルビルを見てきました。
今回、チケットを取る段階から気合いが入らず、6ポンドの席。だらだらしていたら、開演に遅刻してしまいました。
一演目目はバランシンの「セレナーデ」。そう、ついこの間本家NYCBで見たものです。日頃からロイヤルのバランシンが好きではないので、モニター鑑賞もパスして、外のカフェで軽い夕食後、二演目めから見ることにしました。
「Rushes - Fragments of Lost Story」
振付:Kim Brandstrup
新作です。今日が初日なので、キャストはファーストキャスト。カルロス・アコスタ、アリーナ・コジョカル、ラウラ・モレーラが主演です。プログラムを買わなかったので、一体どんな話なのか、なにかの話をもとにしているのかさえわかりませんでしたが、30分の新作のわりには退屈せずに見ることができました。
振付自体はとくに新しさ感じませんでしたが、非常に凝ったライティングと現代風な演出でした。でも、これがマクミラン振付だと言われても全く違和感なく見てしまいそうです。
主演の一人、コジョカルはこういう新作のほうが古典を踊っているときよりずっと好きです。でも、相変わらずパートナーが踊りにくそうで気の毒になってしまうのですが。カルロス・アコスタはちょっと違和感があるかなあと思ったのですが、意外に雰囲気に馴染んで存在感もあって、とても良かったです。ラウラ・モレーラは、他の二人と一緒に見ると、ちょっと華が少ないのが残念。
三演目めは、「Homage to The Queen」
大地、水、炎、空気と四つのテーマにそれぞれデイビット・ビントリー、マイケル・コーダー、クリストファー・ウィールドン、フレデリック・アシュトンが振り付けています。
タイトルを見た瞬間、なんだこりゃ・・と思ってしまいましたが、作品自他はクラシックベースで楽しかったです。私の席からは、ロイヤルクラウンの舞台背景は見えないし。
この日は、キャストチェンジがあり「水」のパートを踊るはずだったコジョカル、コボーペアがなんと吉田都さんとヒリストフに変更されていて、私としてはとってもラッキー!その上、「炎」のパートも最近注目のエリック・アンダーウッドに変更。
これにより、ベンジャミン、ボネリ、吉田、ヒリストフ、ラム、アンダーウッド、アンサネッリ、マカテリの四組になりました。
この中では、ベンジャミンと吉田都さんが群を抜いて美しかったです。テクニックも他の若い二人よりずっと安定していて、同じことをしていてもひけらかしたり、音にずれたりすることがありません。舞台に乗った時の存在感は他の若い二人のプリンシパルがすっかり霞んでしまうものがありました。う~ん、さすがです!
ラムは美しいのですが、ステップひとつひとつに説得力が無く、動きに引き込まれる魅力が足りないのがいつも残念です。アンダーウッドは、この作品ではとくにソロもないので、パートナーに徹して頑張っていたように思えました。
アンサネッリは脚、特に膝から下の使い方が、がさつで、美しさを感じませんでした。そして、マカテリ。この人は長身、ハンサムでテクニックもあるのに、地味です。
そして、おそらく不器用な人なのではないでしょうか。不器用さが端々から滲み出しています。きっとすごい努力をしてプリンシパルになったんだ。と、不器用さでは世界一を確信している私は同情したいのですが、もし恵まれた資質と運で主役になってしまったなら、次回は座布団を投げてやります。
結果から言えば、この華やかな、女王をたたえる英国ならではの作品の最後がアンサネッリとマカテリのペアなのは少々寂しさを感じました。二人とも魅力不足でした。そして、アシュトンの振付とはとうてい思えないのは、そういう振付なのか、すべてを無視しているのか・・・??
とは言え、メインは「水」のパートだと思われるので、十分にその美しさを堪能しました。ダンサーたちがのびのびと踊っていたのが爽やかで素敵でした。
ちなみに6ポンドの席は、舞台セットの上が切れるくらいで、すべてがよく見える快適な席でした。コストパフォーマンスが高く、お勧め。
今回、チケットを取る段階から気合いが入らず、6ポンドの席。だらだらしていたら、開演に遅刻してしまいました。
一演目目はバランシンの「セレナーデ」。そう、ついこの間本家NYCBで見たものです。日頃からロイヤルのバランシンが好きではないので、モニター鑑賞もパスして、外のカフェで軽い夕食後、二演目めから見ることにしました。
「Rushes - Fragments of Lost Story」
振付:Kim Brandstrup
新作です。今日が初日なので、キャストはファーストキャスト。カルロス・アコスタ、アリーナ・コジョカル、ラウラ・モレーラが主演です。プログラムを買わなかったので、一体どんな話なのか、なにかの話をもとにしているのかさえわかりませんでしたが、30分の新作のわりには退屈せずに見ることができました。
振付自体はとくに新しさ感じませんでしたが、非常に凝ったライティングと現代風な演出でした。でも、これがマクミラン振付だと言われても全く違和感なく見てしまいそうです。
主演の一人、コジョカルはこういう新作のほうが古典を踊っているときよりずっと好きです。でも、相変わらずパートナーが踊りにくそうで気の毒になってしまうのですが。カルロス・アコスタはちょっと違和感があるかなあと思ったのですが、意外に雰囲気に馴染んで存在感もあって、とても良かったです。ラウラ・モレーラは、他の二人と一緒に見ると、ちょっと華が少ないのが残念。
三演目めは、「Homage to The Queen」
大地、水、炎、空気と四つのテーマにそれぞれデイビット・ビントリー、マイケル・コーダー、クリストファー・ウィールドン、フレデリック・アシュトンが振り付けています。
タイトルを見た瞬間、なんだこりゃ・・と思ってしまいましたが、作品自他はクラシックベースで楽しかったです。私の席からは、ロイヤルクラウンの舞台背景は見えないし。
この日は、キャストチェンジがあり「水」のパートを踊るはずだったコジョカル、コボーペアがなんと吉田都さんとヒリストフに変更されていて、私としてはとってもラッキー!その上、「炎」のパートも最近注目のエリック・アンダーウッドに変更。
これにより、ベンジャミン、ボネリ、吉田、ヒリストフ、ラム、アンダーウッド、アンサネッリ、マカテリの四組になりました。
この中では、ベンジャミンと吉田都さんが群を抜いて美しかったです。テクニックも他の若い二人よりずっと安定していて、同じことをしていてもひけらかしたり、音にずれたりすることがありません。舞台に乗った時の存在感は他の若い二人のプリンシパルがすっかり霞んでしまうものがありました。う~ん、さすがです!
ラムは美しいのですが、ステップひとつひとつに説得力が無く、動きに引き込まれる魅力が足りないのがいつも残念です。アンダーウッドは、この作品ではとくにソロもないので、パートナーに徹して頑張っていたように思えました。
アンサネッリは脚、特に膝から下の使い方が、がさつで、美しさを感じませんでした。そして、マカテリ。この人は長身、ハンサムでテクニックもあるのに、地味です。
そして、おそらく不器用な人なのではないでしょうか。不器用さが端々から滲み出しています。きっとすごい努力をしてプリンシパルになったんだ。と、不器用さでは世界一を確信している私は同情したいのですが、もし恵まれた資質と運で主役になってしまったなら、次回は座布団を投げてやります。
結果から言えば、この華やかな、女王をたたえる英国ならではの作品の最後がアンサネッリとマカテリのペアなのは少々寂しさを感じました。二人とも魅力不足でした。そして、アシュトンの振付とはとうてい思えないのは、そういう振付なのか、すべてを無視しているのか・・・??
とは言え、メインは「水」のパートだと思われるので、十分にその美しさを堪能しました。ダンサーたちがのびのびと踊っていたのが爽やかで素敵でした。
ちなみに6ポンドの席は、舞台セットの上が切れるくらいで、すべてがよく見える快適な席でした。コストパフォーマンスが高く、お勧め。
by ericolex2323
| 2008-04-25 23:52