2010年 08月 05日
ロンドンのバレエクラス |
ロンドンでは、ほとんどバレエクラス中心に過ごすのですが、私は短期の滞在ということもあり、誰でも受けられるオープンクラスを利用しています。
ロンドンにはダンスの学校が一般の大人向けにやっている夜や週末のオープンクラスや、いくつもスタジオがあるダンス専門のスタジオなどがたくさんあるので、その中から受けたい教師のクラスを探して、スタジオをはしごしてクラスを受けます。
私はいつも某大手のダンススタジオでの午後のクラスと、某バレエ学校の夜のクラスを中心に受けています。
昼間のクラスは、広いスタジオでたくさん動くことが目的です。移動の多いアンシェヌマンを広いスタジオで踊っていると、普段なんとなく小さく動いてしまっているのがよくわかります。
小さく動いていると、まずスタミナが全然つきません。ロンドンに行ってすぐの5日間くらいは、動きの大きさについていけず、脚が遅れたり、息が切れたりしてしまいます。
日本で踊る時は、スタジオの広さを基準に選んでいるはずなのに、やっぱり違うのです。
その違いは、周りで踊っている人の体の大きさや、出来るできないにかかわらずのダイナミックさによるのかもしれません。(しばしばそのダイナミックさはめちゃくちゃとも呼べるかもしれませんが・・・)
普段練習する環境ってとっても大切で、動きの質に大きく影響を受けるんだなあと思い知ります。
大きな移動のあるクラスは、空間の中で動く感覚や、スピードについていくバランスや筋力を養うことができます。
このクラスでは、ピアニストがクラスの雰囲気作りにとても重要な役割を果たしていて、出来ないかもしれないと思うことでも、その瞬間を見ていてくれて、音でサポートをしてくれることも多いのです。
ロンドンに限らず海外のバレエクラスでは、ピアにストは教師とペアでクラスを作り上げていくので、とても存在感があります。ピアノがクラスの雰囲気や質を作り上げているといってもいいかもしれません。
よく動く昼のクラスに反して、夜は初心者対象の基礎クラスを受けます。夜踊るのが苦手な私には疲れも出てつらいので、勝手に修行クラスを呼んでいます。
この教師のクラスは14年前から受けています。先生はかなり個性的。はっきり言って言いたい放題です。
暴言も次々に吐きますが、その中にハッとするようなことが多々含まれているので、まったく油断ができません。
「言われたことをとにかくやれ!頭の中で理屈をつけるな」
「おまえの教師はいつまでもいると思うな。ひとりで練習できるようにしておけ」
「競馬馬は前だけを向いて走る。きょろきょろするな」
「初心者は、全部のグループで練習し続けろ。でなければ何年もやっている奴らに追いつく可能性はゼロだ」
などなど、今回もいろいろ言っていました。この言葉の間に、政治的な暴言や、大人なきわどい例え話などが盛りだくさんなのです。
みんな「また始まったあー」という感じでへらへら笑って聞いています。
その上、その日のクラスは先生のご機嫌に左右されることも多く、内容も超初心者の基礎基礎基礎から、そんなの誰もできないわよ~っていうものにすっ飛んだりすることもあって、毎回スリルに満ちています。
そんな先生のクラスは、毎回バーを確保するのが大変な超満員。時としてロイヤルバレエの団員や、故障をしたプロのダンサーなどもやってくることもありました。
基礎基礎基礎な内容のクラスなので、メタボなおっさんやおばさんがほとんどを占める中に、すらりとした美しいダンサーや、ガンガン跳べる筋肉質な男性ダンサーなどがいるのは、他ではあまり見られない光景です。
先生のすごいところは、メタボな中年たちにも、プロのダンサーにも、同じレベルの質を求めて教えるところです。
すごい忍耐力!でも時々いやになっちゃうのか、キレていますが。
結果的にシンプルで妥協の許されない質の高いレッスンのなるのですが、このクラスを受けていると誰でも自分の体を振り返らずにはいられないのです。
そして、その結果として大きな動きにも全くぶれない見違えるような強さがついてきます。
長い修行のバーレッスンを終えたときには、「あれ、どうしちゃったの?」といくらいセンターでの動きが安定して、自由になるのです。
センターでもかなり修行な組み合わせで、一回でも「出来ない」と思うともうだめなのですが、しつこいくらいシンプルなバーレッスンの後では、気力のスタミナも付いてくるのか、「倒れるくらいまで続けてみよう」という気持ちになっているのです。
先生が、失敗してめちゃくちゃになったとしても、まったく気にせず見ていないような態度なのも、がんばれる要因です。
でも上手くいくと「そうだ!」と間髪を入れず言ってくれるので、見ているのは確かです。
この手ごわいクラスを受けることは私のロンドン滞在の大きな目的となっています。
個性的なバレエの先生達に、早くまた会いたいなあ。
ロンドンにはダンスの学校が一般の大人向けにやっている夜や週末のオープンクラスや、いくつもスタジオがあるダンス専門のスタジオなどがたくさんあるので、その中から受けたい教師のクラスを探して、スタジオをはしごしてクラスを受けます。
私はいつも某大手のダンススタジオでの午後のクラスと、某バレエ学校の夜のクラスを中心に受けています。
昼間のクラスは、広いスタジオでたくさん動くことが目的です。移動の多いアンシェヌマンを広いスタジオで踊っていると、普段なんとなく小さく動いてしまっているのがよくわかります。
小さく動いていると、まずスタミナが全然つきません。ロンドンに行ってすぐの5日間くらいは、動きの大きさについていけず、脚が遅れたり、息が切れたりしてしまいます。
日本で踊る時は、スタジオの広さを基準に選んでいるはずなのに、やっぱり違うのです。
その違いは、周りで踊っている人の体の大きさや、出来るできないにかかわらずのダイナミックさによるのかもしれません。(しばしばそのダイナミックさはめちゃくちゃとも呼べるかもしれませんが・・・)
普段練習する環境ってとっても大切で、動きの質に大きく影響を受けるんだなあと思い知ります。
大きな移動のあるクラスは、空間の中で動く感覚や、スピードについていくバランスや筋力を養うことができます。
このクラスでは、ピアニストがクラスの雰囲気作りにとても重要な役割を果たしていて、出来ないかもしれないと思うことでも、その瞬間を見ていてくれて、音でサポートをしてくれることも多いのです。
ロンドンに限らず海外のバレエクラスでは、ピアにストは教師とペアでクラスを作り上げていくので、とても存在感があります。ピアノがクラスの雰囲気や質を作り上げているといってもいいかもしれません。
よく動く昼のクラスに反して、夜は初心者対象の基礎クラスを受けます。夜踊るのが苦手な私には疲れも出てつらいので、勝手に修行クラスを呼んでいます。
この教師のクラスは14年前から受けています。先生はかなり個性的。はっきり言って言いたい放題です。
暴言も次々に吐きますが、その中にハッとするようなことが多々含まれているので、まったく油断ができません。
「言われたことをとにかくやれ!頭の中で理屈をつけるな」
「おまえの教師はいつまでもいると思うな。ひとりで練習できるようにしておけ」
「競馬馬は前だけを向いて走る。きょろきょろするな」
「初心者は、全部のグループで練習し続けろ。でなければ何年もやっている奴らに追いつく可能性はゼロだ」
などなど、今回もいろいろ言っていました。この言葉の間に、政治的な暴言や、大人なきわどい例え話などが盛りだくさんなのです。
みんな「また始まったあー」という感じでへらへら笑って聞いています。
その上、その日のクラスは先生のご機嫌に左右されることも多く、内容も超初心者の基礎基礎基礎から、そんなの誰もできないわよ~っていうものにすっ飛んだりすることもあって、毎回スリルに満ちています。
そんな先生のクラスは、毎回バーを確保するのが大変な超満員。時としてロイヤルバレエの団員や、故障をしたプロのダンサーなどもやってくることもありました。
基礎基礎基礎な内容のクラスなので、メタボなおっさんやおばさんがほとんどを占める中に、すらりとした美しいダンサーや、ガンガン跳べる筋肉質な男性ダンサーなどがいるのは、他ではあまり見られない光景です。
先生のすごいところは、メタボな中年たちにも、プロのダンサーにも、同じレベルの質を求めて教えるところです。
すごい忍耐力!でも時々いやになっちゃうのか、キレていますが。
結果的にシンプルで妥協の許されない質の高いレッスンのなるのですが、このクラスを受けていると誰でも自分の体を振り返らずにはいられないのです。
そして、その結果として大きな動きにも全くぶれない見違えるような強さがついてきます。
長い修行のバーレッスンを終えたときには、「あれ、どうしちゃったの?」といくらいセンターでの動きが安定して、自由になるのです。
センターでもかなり修行な組み合わせで、一回でも「出来ない」と思うともうだめなのですが、しつこいくらいシンプルなバーレッスンの後では、気力のスタミナも付いてくるのか、「倒れるくらいまで続けてみよう」という気持ちになっているのです。
先生が、失敗してめちゃくちゃになったとしても、まったく気にせず見ていないような態度なのも、がんばれる要因です。
でも上手くいくと「そうだ!」と間髪を入れず言ってくれるので、見ているのは確かです。
この手ごわいクラスを受けることは私のロンドン滞在の大きな目的となっています。
個性的なバレエの先生達に、早くまた会いたいなあ。
by ericolex2323
| 2010-08-05 02:22
| バレエクラス