今日は朝から凄い雨。オックスフォードもロンドンも集中豪雨にみまわれました。
長距離バスと地下鉄を乗り継いで、ロンドンのクイーンズパークに二回目のイラーナの個人レッスンを受けに行きました。地下鉄の駅を出ると、台風状態の豪雨が・・・しばらく構内で待っていましたが、いっこうに雨が弱まる気配が無いので、思い切って歩き出しました。
イラーナの自宅は公園に面しているのですが、その公園から水がゴウゴウと音を立てて、道路に流れて来ています。
川だ・・・!と思いつつ、これから進むべき道路を見ると、湖だ・・!波まである!
もう靴は浸水、服はずぶぬれでした。たった徒歩5分なのに。流されないでよかった。
イラーナ宅に到着するやいな、着替えを持ってきてくれたので、さっさと着替えてレッスンへ。
まずはボールを椅子代わりにしつつ、少し弾んだり、捻ったりの動きで落ち着きを取り戻し、徐々に立ち上がったり、腕を任せて動かしたり。
イラーナは常に首、呼吸、そしてあごや目、喉などに言葉でも働きかけます。
ただまっすぐに座る、立つを繰り返すのではなく、様々な方向に、背骨のねじりや頭の方向を付け加えて動きを作り出します。
「次に起こることを予想することなく・・・」という言葉がだんだんと自然に感じられるようになった頃、私の中では「イラーナは今度はどこに連れて行ってくれるのかな?」という好奇心を含んだ信頼が生まれてきます。
イラーナの手と言葉が、微妙な背中の動きと共に、少しずつはっきりと聞こえるようになったころ、立ち上がる動きから途切れることなく歩いていく動きが生まれました。
そのまま歩いてテーブルワークにつながっていきます。今回は、テーブルの上に膝を立てて座った状態から、座骨で歩くように身体のねじりを使って、徐々に横になるという方法を教えてもらいました。
前回と同様、イラーナのテーブルワークは慎重すぎない中にも、はっきりとした方向が感じられる、とてもわかりやすいテーブルワークでした。
面白いことに、イラーナはからだのあらゆる部位を
動きと方向を促すためや、サポートを与えるために使うのです。時にはおでこや、胸、肘、膝などなど。その場、その場で、偶発的に全身を使っているようなのです。
からだの中心がしっかりとしていて、なおかつ自由なバランスがないとなかなか出来ない事だと思うのですが、それ以上にその遊びのある臨機応変さが私はとても好きです。
あっという間にテーブルワークは終わり、二本の脚で立ち上がったときには、しっかりと体重が足にのって、上半身がしっとりと落ち着いたように感じました。
いつの間にか、すっかり外は青空。晴天に変わっていました。
「なんてこった!一番ひどいときに来てしまった!」とついつい、あまりお上品ではない言葉を吐いてしまいました。
レッスンが終わっても干しておいた服はずぶぬれ。「天気がいいから着ていれば乾くよ」とぬれた服を着ようとした私にイラーナは「絶対ダメ。これをはいていきなさい」と強く言うので借りていくことに。
しかし、よれよれの、ビリジアングリーンのスウェットズボンは、実はかなり恥ずかしかった・・・ウエストエンドに行くのが恥ずかしくて、そのまま帰ってしまいました。こんな色、普通持ってるか!?しかも裾にゴムまで入っている・・
親切にしてくれたイラーナ、ありがとう、そしてごめんなさい。
ちなみに今日半日の雨で、7月の平均雨量の倍の雨が降ったそうです。多くの街が洪水にみまわれ、帰りのバスも道路が閉鎖されたため三時間ほどかかって家にたどり着きました。
まさに異常気象・・・雨はもうたくさんだよお・・